地下に戻ると、真仁たちは戒から送られてきた映像を調べている最中だった。
「どうだ」
戒は、渡された水を飲みながらパソコンをいじる真仁に問いかける。
「ざっと調べただけでも50体弱はあるね」
「カメラの存在を知ってだと思うか?」
「いや、たまたまここに積んでいただけだと思う」
ディスプレイから目を外し、足を組む。
「世の中に理不尽なことなんかごまんとある」
深い溜息を漏らし発した。
しかし濃い灰色の瞳は、その心の奥を覗かせてはくれない。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…