「部分的クローンが出来ればいいんだけどね」

 真仁のひと言は、その難しさを表している。

 それに対しての確立はされている、しかし安定させる事が出来ないでいた。

 腕を作成していたはずが、いつの間にかそれは別のものに造り替えられている。

「人、1人を作り出す方が簡単なんだよねぇ」

「それはそうだろう。設計図は全体として作られているものだ。分解するならば、分解して個々になる設計図を新たに加えなければ」

「! 上手いこと言うね」

 部分的作成が成功しているのは、他の生物にその設計図を加えているためだ。

 何もない処からそれのみを造り出す事は、このうえもなく困難で研究は進んでいない。