地下── <この声が聞こえているか> 真仁は、聞こえてきた音声に眉を寄せた。 「!」 真仁と会話を交わしていた烈(レツ)も驚く。 簡単な無線機でも受信出来る波長で流されている、それが戸塚だと理解するのに時間はかからなかった。 <戒は預かっている。返してほしければ1人で来い> 「! 戒が!?」 烈は、目を丸くして真仁を見やった。