ワインの味・・・

机に押し付けられた
私の手がグラスに触れる

床に落ちたグラスの壊れる音
に、現実に引き戻される。

「グラス、めげて(壊れて)
 もたで・・・

 イッシン、踏んだらあかん」
 
「チカゲ
 
 髪、伸ばせや」

「嫌や、女には戻らへん
 そう最初に願ったんは
 イッシン、あんたや」

「そうやったか・・・」

一新は、口元を緩めた。

その後、執行部・幹部が集まり
私が留守の間に起きた出来事
を話し、今後の事を話していく