訪れる、幕切れ・・・

玄関の前に立つ、スーツ姿
の男は、ドアホーンを鳴らす
ことを躊躇っている。

ため息をつき、後ろへ一歩
下がった時、ドアが開いた。

驚く、祐。

「タスク、何しとん入って」

頭を下げた後、祐は言う

「二代目
 いいんですか?」

玄関に立つ、祐に私は黙って
頷き微笑んだ。

「靴脱いで、上がって
 待ってて
 もう、帰ってくるから」

部屋中に立ちこめる
おいしそうな香り・・・

私は、キッチンに立ち
火に掛けられたカレーを
くるくると調理器具・おたま
で焦げないように掻き混ぜる