それに聖は、何も悪くない。

悪いのは、関係を精算していなかった、私と勇士だ。



「板橋勇士さんがブログで好評した事は概ね事実です。ですが…私は板橋勇士さんを、許せません」



私の一言に、会場はざわめく。

“どういう事ですか!?”と、今から話すのに、遮られてしまう。



「私は…勇士さんと真剣にお付き合いをして居たつもりでした。しかし彼は、妊娠を打ち明けた時、“お前は容姿”だけと、私と子供を捨てたのです。だから、私は子供の父親と、認めるつもりはありません」



キッパリと言い切る私の睨みに、会社は静まった。