私は2人に近付き、零士の頭を撫でた。

零士は聖の顔を触りながら、ニコニコとした。



「…お前、聖さんに父親になって貰う気か?」



安心してた私は、勇士に鋭く睨まれた。

…今更、勇士には関係ない。



「俺の名前の一字まで取って名付けた大切な子供だろ!!」



「………勘違いしないで。零士は“勇士との思い出を0にする”って意味で零士なの。大切な子でも、あんたは関係ない」



「…知らねぇからな、お前」



勇士は舌打ちをして、楽屋を出て行った。

好子さんは「信じたわね、あの子…」と、ドアを見つめてる。