夜の帳の降りた人工島『落園』。

そこは一見、音の無い平和な世界なのだが、その音の無さが逆に不気味さを生み出し、只前の見えない暗闇へと変貌遂げている。

そんな中、ポツポツと殺那的に闇雲が雨を生み出し地面へと打ち付ける。

徐々に増す大粒の雨を一人の少年が体に受けつつ、嫌気のさした顔をしながら只、暗闇の中を突き進んでいた。