「愁夜!こっち向いて!!」

「何だ―――」

 ――チュッ

不意に頬にキスされた。まだ頬には愛羅の温かい唇の感覚が残っている。

顔が赤くなるのが分かった。

「赤くならないでよ!愁夜の言った事をしただけだから!!これで許してくれるよね…?」

「…あぁ。」

ちょっと放心状態の俺。愛羅からの初めてのキス。

しかも下から目線+照れ顔って…反則だろ!!

許すしかねぇじゃん!

「あの…僕の事忘れてませんか?」

最高のふいんきをぶち壊したのは叶。

「…わざとか?」

さすがの俺もちょい不機嫌。

「い、いえいえ!」

不機嫌な俺に対して焦り気味の叶。