…意味が分らない。
次に夕緋はむくりと立ち上がり、開かれた扉を夕緋は静かに閉める。
先程開けた扉から入ってくる風が寒く感じたのだろうか。
「てか、買い物は明日でもいいよね。もうこんな時間だし、流石にお店も開いてないと思う」
『…当たり前だろ』
窓からは綺麗な月に見える。
俺もそこまで鬼畜ではないからな…
「ありがと」
一夏は少し照れくさそうにしながらも今まで羽織っていたタオルケットを夕緋に投げ渡した。
『風邪は引くなよ……命令だ』
一方、おかしくてクスリと笑う夕緋。
「うん、分かってる」
(…やっぱ、ツンデレなんじゃん)
ふんと鼻息を漏らした一夏は再び、窓辺の方に近づき近くにあった椅子に座る。
そして、また月を見上げた。
その場に置いていたホットミルクの入っていたマグカップからは温かさが消えていた。