あれ?
わたし炒飯を作ったはずなのに。
「姉ちゃん…これなに?」
海里がこう言うのも仕方がない。食卓にはイチゴ柄の可愛いお皿に得体の知れない物体が盛られている。って、わたしが作ったんだけど。
「チャ、炒飯?」
「え!これ炒飯なの?!」
「…お弁当買いに行こうか」
たまには失敗もするよね。ドンマイドンマイ!
無事に晩御飯を済ました。さて次は荷造りだ。
「姉ちゃん!ガムテープ持ってきて!」
「取りにおいで!」
二人にしたらだだっ広い一軒家に声が響く。
明日にはこの家にはいないのかと思うと少しさみしくなった。ま、いつでも帰ってこれるんだけどね。
二人の荷造りが終わるころには辺りはどっぷりと夜の闇に覆われていて0時をとっくに過ぎていた。