それがなんなのかを把握する前に、恢が行為を中断した。 安堵の息を漏らしかけたわたしを嘲笑うように、恢の顔がさらに近付いてきた。 少し首を傾けたまま、わたしの双眸を確実に射抜く。 呼吸が止まる。 喉がひゅうっと鳴った。 視線が逸らせない。 心臓が高鳴る。 熱い吐息が顔にかかる。 恢の手が頬に触れた。 ―――キス、される? そのまま、 ゆっくりと、 く ち び る が 触 れ