私達は、そんなお父さんと遺産目当てのあの人が嫌いで家出をした。

学校にも行かなくなった。

行ったら、みんなに好奇と同情の目で見られるしかないからだ。

けれど、やっぱり私には桜がいた。

桜は私と違って、みんなに好かれていた。

家出したとたん桜は笑わなくなった。

桜は私と一緒に居るべき人じゃない。私はそう思い、桜と一緒に家に戻った。

桜とは、それまでいい関係を築けていた。