「りゅ…う。
はなれ、たくない…。」

「…ごめんな。」


俺は小さく謝った。


「…うううん。
私のわがままだから。」

「今日は、今日だけは
わがまま聞いてやるよ」

「へ?」


「卒業式終わったら
莎藍のいきたいとこに
つれていくからさ!」


「いい、の?」


「あぁ。俺、免許とったから、車でいこう。
絶対安全運転するから」