ぎこちなく、会話を繰り出したのは聖のほうだった。






「き、綺麗な方ですね。今から出勤ですか?」






気のきかない言葉、彼の幼さを感じた。






美里は自分の心をかくし、凛としたまま、対応した。





「ありがとう。あなた、ずいぶん話し方が幼いけど、本当に18?」






美里に意地悪な質問をされた聖は、苦笑して答えた。






「そこは、聞かないでくださいよ~」






「笑って誤魔化している時点で、詰めが甘いとおもうけど?騙すなら、自分にも暗示かけなきゃ、いつかバレて首じゃない?」






美里の言葉に、聖は笑った。その笑顔が、荒んだ美里の心を浄化してくれるような感覚に陥った。







「さすが、お姉さん!素敵なアドバイスありがとうございます!俺、頑張るんで、また店にも来てください」






そういって、美里にチラシを渡した。