美里は、少し暗い表情でうつむいた。






戸惑いながら、優しく自分のお腹に手をあてた。






「妊娠……しちゃった……」







美里は無理矢理、笑みをみせて涼子に言った。






涼子は驚きのあまり、声がだせなかった。






そして、今まで自分で手一杯だった自分を責めたくなった。






「いつからなの?」







涼子は冷静を装って、美里に聞いた。






「妊娠6週間だって。なんか、最近体調悪くてさ、生理もないし、今日病院行って知ったの」







「そう、彼氏いるの?」






涼子は遠回しに、美里の子の父親を聞いた。美里は固定の彼氏を作ったことは一度もない。だから、子供を作らないように気を付けてるはず。







なのに、どうして?