「いや…いやっ」 ママは刃物を捨てて、 走り去った。 「愛羅…ごめんな…」 「ひとりになんかして…」 「大丈夫…だよ」 和哉を不安にさえたくなくて、 あたしは一生けん命笑った。 「愛羅…?」 「ん?」 「一緒に… 死のう?」