部屋に入ると
私は,嫌な妄想が
どんどん頭の中に広がっていく。


「俊ちゃん…
もしダメって言われたら…」


ママは大丈夫だったとしても
パパは……


「大丈夫だって…
ダメって言われても
俺は,諦めたりしないよ」

ぎゅっと
繋いでくれた手を
さらにぎゅっと繋いでくれた。


その行動になぜか安心した。
あたしは静かに
俊ちゃんの手を握り返した