聞き覚えのある声がしたので顔を上げると、ジュエリーショップの店員は「やっぱり結城くんだ」と笑った。
「佳歩(カホ)さん!」僕も安心して、笑みを返す。佳歩さんは、由紗のお姉さんの同級生だ。由紗ともなぜか仲が良いらしい。不思議な関係だ。
背が高く、モデルのような体型で、薄めの化粧をした佳歩さんは、大人の色気を感じさせた。「ここで働いてたんですか」
「なんだ、知っててきてくれたのかと思った」と、また笑う。「もしかして、ホワイトデーのお返しを探しにきたの?」
「いや、それは、そのなんていうか、その、あれなんです」実際、その通りだったが、なんだか少し気恥ずかしくて、言葉を濁した。
「でも、由紗ちゃんに指輪は早いと思うよ」
エスパーですか? と聞きたくなったが、「ですよねえ」と相づちを打つ。
「佳歩(カホ)さん!」僕も安心して、笑みを返す。佳歩さんは、由紗のお姉さんの同級生だ。由紗ともなぜか仲が良いらしい。不思議な関係だ。
背が高く、モデルのような体型で、薄めの化粧をした佳歩さんは、大人の色気を感じさせた。「ここで働いてたんですか」
「なんだ、知っててきてくれたのかと思った」と、また笑う。「もしかして、ホワイトデーのお返しを探しにきたの?」
「いや、それは、そのなんていうか、その、あれなんです」実際、その通りだったが、なんだか少し気恥ずかしくて、言葉を濁した。
「でも、由紗ちゃんに指輪は早いと思うよ」
エスパーですか? と聞きたくなったが、「ですよねえ」と相づちを打つ。