『3月14日、ホワイトデーの贈り物に!』
そう書かれたポップがいつもより目に入る。探してるんだから、当たり前といえば当たり前なんだけど。
3月14日。ホワイトデー当日。それなのに俺は、恋人へのお返しを決めていなかった。
仕事が忙しかったといえば言い訳になるが、実際、忙しかった。とはいえ、お返しのことを考える時間がなかったわけじゃない。
実際、毎日お返しを何にしようか考えてはいたのだけれど、決まらなかったんだ。
ようやくホワイトデー当日になってオフがもらえ、慌ててショッピングセンターに来てみたものの、やっぱり決まらない。
バレンタインデーにチョコを貰うことはあっても、お返しをすることはほとんどなかったから、どんなものが良いのか、さっぱりわからない。
「あの、すいません」と、制服を着た女子高生に声をかけられた。
「俳優の結城龍之介(ユウキ リュウノスケ)さんですよね? 握手してもらえませんか?」
断るのも面倒なので「了解だぜ、ベイベー」と適当に笑みを浮かべ、握手をする。
女子高生は「ありがとうございます!」と明るい声を出し、遠くから近付いてくる同じ制服を着た女子高生たちの元へ走っていく。
これ以上騒ぎになるのも面倒だったので、近くにあったエスカレーターで2階に昇った。
そう書かれたポップがいつもより目に入る。探してるんだから、当たり前といえば当たり前なんだけど。
3月14日。ホワイトデー当日。それなのに俺は、恋人へのお返しを決めていなかった。
仕事が忙しかったといえば言い訳になるが、実際、忙しかった。とはいえ、お返しのことを考える時間がなかったわけじゃない。
実際、毎日お返しを何にしようか考えてはいたのだけれど、決まらなかったんだ。
ようやくホワイトデー当日になってオフがもらえ、慌ててショッピングセンターに来てみたものの、やっぱり決まらない。
バレンタインデーにチョコを貰うことはあっても、お返しをすることはほとんどなかったから、どんなものが良いのか、さっぱりわからない。
「あの、すいません」と、制服を着た女子高生に声をかけられた。
「俳優の結城龍之介(ユウキ リュウノスケ)さんですよね? 握手してもらえませんか?」
断るのも面倒なので「了解だぜ、ベイベー」と適当に笑みを浮かべ、握手をする。
女子高生は「ありがとうございます!」と明るい声を出し、遠くから近付いてくる同じ制服を着た女子高生たちの元へ走っていく。
これ以上騒ぎになるのも面倒だったので、近くにあったエスカレーターで2階に昇った。