「…なんか…喜一お兄ちゃんとは違うタイプのお兄ちゃん?」
自分で言って疑問形。それが何だか可笑しくて、笑ってしまった。
「…ふあぁ〜………」
眠い。今日はすごーく疲れた。色々あったもんね。
さっきまで蓮さんが寝ていた大きなベットに寝転ぶ。
今日あたしは家出した。外の世界に出て、恐い思いをした。そしてー…。
蓮さんと出会った。
運命ってこういう事を言うのかな?神様があたしと蓮さんを巡り会わせた。
あたしが蓮さんと出会ったのには…意味があるのかな?
「……豊さん…喜一お兄ちゃん……」
心配…してるかな…。してくれてたらいいな。あたしが生き残っていた事を、誰にも望んでもらえなかった…。そんなあたしでも、愛されていいのだと…そう信じたかったから…。