「…夢月……」

愛しくて、愛しくて…。手紙を抱きしめた。夢月と繋がってる…そう思えた。


だからこそ……。


俺はコートに袖を通して、バイクのキーを手に部屋を飛び出した。


―ブーンッブンブンッ!!


冷たい風が体を打ち付ける。いつからだったか…背中に温もりを感じるようになったのは。


ずっと一人、壁を作って生きてきた…。それなのに…あいつは気づいたら傍にいた。


―あたしと蓮が出会った場所―


今でも覚えてている…。あの汚れた世界の中に一つ、輝いてる光があった。そう…まるで星のようだった。