あれから数日間、あたしの熱は続いた。その間、蓮さんはずっと看病してくれていた。


体調が万全とはいかないけど、回復したので蓮さんと一緒に倉庫へ行く事になった。


蓮さん…あたしの介抱でずっと倉庫に行ってなかったもんね…。


蓮さんはあたしに何も尋ねない。病気なのかとか、聞きたい事は沢山あるはずなのに何も聞かないでいてくれる。その何気ない優しさが嬉しかった。


ものすごい風に吹かれながら、振り落とされないように蓮さんの腰にしがみつく。


バイクで倉庫に向かっていると、遠くに目的地が見えてきた。