―夢月…

「………ママ…」


―夢月…


「………パパ…」


あたしはいつか見た光景をぼーっと見つめていた。広がるのは満天の星。まるでプラネタリウムの中みたいな…。


「…前よりも星が近い気がする……」


前見た時はもっと遠かったのに……。


―あなたに残された時間…

「………えっ……?」

―お前はどう生きる…?


ママとパパの声はエコーがかかった見たいに星空へと広がっていく。


「……それは……」


―あなたはどうしたいのか

―お前の気持ちを一番に考えなさい



二人の声があたしに降り注ぐように伝わってくる。


あたしの残り少ない命の時間を…どう使うのか…。まだはっきりとはしてないけど……。


ただ一つわかる事がある。それは―…。


蓮さんの傍にいたいという事…。

それだけは…わかる…。

あの星達に手が届くほど夜空が近くなったら…。


その時にあたしが星になるんだろう……。だからこそ、後悔しないように…精一杯生きられるように……。

ママとパパは教えてくれているのかもしれないね…。


「…ありがとう………」


大好きなあたしの………。
『パパとママ…』