「…はぁっ……うぅっ…」
何度も何度も寝返りをうつ。痛い、苦しい…。ただそれだけしかない。
「…夢月ちゃん……」
いつの間にか博美さんがあたしの傍にいた。優しく背中をさすってくれる。痛みが少し和らいだ気がした。
「…頑張って…こんな事で負けちゃ駄目よ。まだまだ辛い事はこれから沢山あるわ」
「…はいっ…あ…りがとうございます…っうぅっ…」
あまりの痛さに…苦しさに涙が出る。あたしは白血病をなめてたかもしれない。
治療するのも辛いけど、治療しなければしないだけ病魔が体を蝕んでいくんだから。
覚悟してたはず…なのに…。
「……はぁっ…ふーっ…」
何度も息を吐く。博美さんは何度も背中をさすったり汗を拭いてくれた。