「さて、全員コレに着替えろ」


私がわなわな震えている間に、皆川会長はドサッと袋を投げる。


その袋を開くと、有名スポーツメーカーの短パンとTシャツ、その他トレーニングウェア一式が入っている。


「それと、春風は別メニューだ。お前は、一から鍛えなきゃならねぇ」


そう言って皆川会長が不適に笑うと、春風の背後にはいつの間にか男が二人現れる。


そして、その春風の筋肉すらないひょろ長い体は両脇から掴まれて、どこかへ引っ張られて行った。


「へ!?え、マジすか!?えええー!」


「はるるん、地獄のフルコースいってらー。あははー」


春風の消えていく悲鳴に合わせ、あおちゃんの間抜けな声がゆるゆるぽんと響いた。