10分後、本当は出たくなかったが、このまま出てこなかったら酷い目に遭う気がして、私は部屋から出る。
そして、アッキー先輩に案内されて向かったのは豪華な別荘地の、これがまたご飯な地下。
「こんなに立派な別荘に地下室まで付ける意味なくない?」
「だね。やっぱり上の階でホームレスでも飼ってるのかなあ?」
春風は今日は随分ホームレスのネタを引っ張るな、おい。
なんてくだらない会話をしている間に、重厚感溢れるドアの目の前に来る。
そこをアッキー先輩が開くと、目の前にはうちのジムより更に沢山マシーンのある空間が広がっていた。
「うぉぉ……!これはスゲェ」
根本的にトレーニングが好きな私は、この最新マシーンの数々に、思わず目を輝かせてしまった。