そして、私と同じく口をあんぐり開けたソース顔が一人。


「ねえ春風、これ、何?」


「さ……さあ?ホームレス引き取りランドとかそんな事前事業とかしても余裕そうじゃね?」


会話ももう支離滅裂になるくらい、一般市民パンピーズの私達には有り得ない光景。


「庶民共、ボサッとしてねえでさっさとついて来い!」


皆川会長の私達をざっくり斬るような声で我に返った私は、春風に肩パンを入れて走り出す。


「わわわ!ちょっと待って!」


春風も自分と私の荷物を抱えて後ろから走って来た。


しかし、なんだか寝起きなのも手伝って、どっかリゾートに来たような気分。春風も、多分そうなのだろう。


「ひーちゃん、俺、生きてるうちにこんなとこに来ることになるなんて思ってなかった」


「私もだよ。びっくりだわ」


結局ここはどこなんだ。分かることと言えば、やはり生徒会の連中は超絶ボンボンだってことぐらい。