糞がっ!朝からイライラするな。イライラさせるスペシャリストかこいつらは。


私は仕方なく急いで着替え、再びリビングに向かう。


化粧をする時間がないが、めんどくせぇ。もういいや。化粧してようがしてまいが、どうせ私の顔面なんかそんな変わんないし。


リビングの皆川会長達は、何やらうちのオカンと談笑中。


「あ!来た来たー。やーねー陽菜子、より取り見取りじゃない!誰が彼氏でもイケてるわ!春ちゃんもすっかり男前になってるし」


「誰も彼氏じゃないわボケ。つか、誰も好みじゃないし。こんな集団腹の足しにもならんわ」


私はそう言い放ち、もう湯気もたってない味噌汁に手を伸ばし、グビグビ飲み干す。


「あ、それ、皆川先輩と間接キスだよひーちゃん」


無論、春風のこの一言に私が噎せたのは言うまでもない。