「さーて、余興も終わったところで、今日のメインイベントと行こうじゃねーか!」


「は、メインって?終わったろ、卒業式がたった今」


皆川会長の言葉に、事態の把握出来ない私。そんな私の目の前で、なんの前触れもなく、クラッカーを打ち鳴らす、アッキー先輩、あおちゃん、春風。


「Happy Birthday!だろ?ん?」


……あ、すっかり忘れてた。3月12日。私、16回目の、誕生日。


「うわー、忘れてたぱてぃーんだわ。うわーうー」


「あはは、ひーちゃん、昔からそうだよね」


私のリアクションに、春風を始めとした皆が苦笑い。


毎年龍兄の試合前で忙しかったり、卒業や入学シーズンだったりで忙しくて、夜、石葉家の食卓に豪華な飯が並んで気付くのが毎年の流れだ。


「豪華なモンが苦手な庶民ひよこには、地味なパーティーを用意してやったぜ!屋上に来な!」


皆川会長は、今日イチのどや顔でニヤリ、と笑った。