「好きだひよこ、バァーカ!」


あまりに美しすぎる笑顔と、唐突に告げられたその言葉は、私を混乱させるには十分過ぎる。


「うえ、うええ?好き好き好き、すき焼き?」


「いや、すき焼きってリアクションおかしくね?普通に考えて『I love you 』 だろ?」


問題発言をした張本人は楽しそうに喉仏を上下に動かしながら笑うし、英語の発音良すぎるし!って、この際そこは問題じゃねぇんだけど!


「あーもー!いつだよ!いつから、そのっ……!」


「それが俺様にも良く分からん。でも、気付いたのは、ハワイの時、お前が春風の匂いくっつけてた時だな」


じゃあ、あの時私の顔面をグリグリ拭いてきたのは、その……好きだから?好き故のあれ?