「やぁねぇ。石葉さん、男全員手玉に取ってどぉするつもりー?」


「やだこわぁい!聞こえちゃうよぉ?ボコボコにされちゃうー」


私よりよっぽど見た目の怖いギャル共には怖がられてるし、なんなんだ!チクショー!


クラクラしながら席に着くと、春風が数少ないまともなクラスメイトとの話を止め、こちらにやって来た。


春風は完全にいい意味で学校に馴染んでいると思う。


ギャルにはモテるし、ヤンキー達や数少ない普通の生徒達と普通に会話出来ている。


昔も今も、春風はどんな環境にも順応出来るんだ。私と違って。私にもそんなスキルがあれや良かったんだが、残念ながらそれは備わっていない。完全にないものねだりだ。