「しょうがねぇ……私も早く片して勉強したいからな。やるか」


癖にすると指が太くなるのは知ってるが、私は指の関節をバキバキ、とグラウンドに響かせる。そして、皆川会長ばりにニタリと冷たく微笑んでみせた。


「春風、流れたゴミだけ処理頼む」


「わーお。さっすが陽菜子姉さん……凄まじい殺気だ」


自分でも分かるが、今、満面の笑みだ。ガチブラックな。やっぱり私には鬼のようなあの美しい顔は出来やしない。


「悪いなチンカス共。今日の私は手加減出来ねぇ。早く帰りたいからな。時間はかけらんねぇ」


「……おーこわっ」


ボソッとアッキー先輩が呟いたのが聞こえたが今は構ってらんない。覚えてたら後で回し蹴り食らわしたる。