生徒手帳に載っていた生徒会室までまっすぐ歩く私と春風。


かたや栗色の髪の毛にナチュラルメイクな私と、濃い顔にどでかい図体の春風。私達はどうやら目立つらしい。


話し掛けてくるヤンキー共の相手をしている暇も惜しくて、私は全てシカトして早足で向かう。


後ろで春風が「すみません、すみません」と謝っている情けない声がなんとなく聞こえた。


そう。私は絶対皆川壮平をシメて『すみません』って謝らせてやるんだ!


じゃなきゃ治まらん!私の楽しい高校生ライフを返せエセ爽やかアシメ野郎!


「さてどうシメてやろうか皆川壮平。あのアシメの長いは部分短くしてやろうかコノヤロォ!」


「ひぃっ!……物騒だよ。やりかねないよ、ひーちゃんは」


やりかねないんじゃなくて、やるんだよ。とりあえず生徒会室に都合良くバリカンがあれば良いなと思っているよ、私は。