「うわーい。一触即発ぅ!」


それどころか、何故か楽しそうなあおちゃんの呑気な声がふわーんと響く。


皆川会長がただならぬどす黒いオーラを放ちながら、偉そうに座っていた椅子から立ち上がった。


そして、すっげー無表情な顔で私の頭をむんずと掴むと、ぐい、と自分の胸に押し付ける。


「前言撤回だ。春風、テメェにひよこはやらねぇよ。これは俺様のオモチャだ。オモチャを下僕に盗られるなんて以っての外だ」


……ちょいちょいちょいちょい、待てコラ。


「誰がおもちゃだ!私の人権どこに出かけてんだよ!」


「黙れひよこ。無駄な口だな」


私の反論に皆川会長は、私の頬を大きな手でつまみ上げる。


ぎゅむ、と頬を握られた私はガチでひよこみたいな口になっちまってる。