「好きだけど?それがどうしたの?」


「そう!……ってんぎゃーっ!」


春風が私の思っていた言葉を出したもんだから、色気のねえ声が出ちまった!こいつもあれか、皆川会長に人工エスパーにされちまったのか!?


「ひーちゃん、思ってること、声に出すぎだからね。俺、エスパーじゃないからね?」


「嘘だっ!出てねえし!お前が寝てる間にボンボンにチップ埋められたんだろ!」


春風は入学した時よりも少しだけ伸びた身長で私を見下ろしながら笑う。


多分、入学当時は皆川会長とアッキー先輩の方がでかかったけど、今は春風の方がでかいだろう。


「あれ、ひーちゃんってこんなにチビだったっけ……イテテテすみませんごめんなさい調子に乗りました」


私の考えが人工エスパーの力で読めたのかふざけたことを吐かそうとした春風に、私はすかさず伸びた爪で攻撃してやった。