私は、普通のどこにでもいるような売れない作家である。
浅倉 美由 (あさくら みゆ) 23歳 ・・・独身・・・。
「さてと・・・。何を書こうか・・・?」
タバコに火を付け、口に含む・・・。 そして白い煙を出す。
フウー
「なんも思いつかないや・・・。・・・へへっ・・・。」
笑い事ではないが、虚しく笑う自分がいた。
ふと、真後ろにある本棚を見る。
「なんか、いい資料ないかな~♪」
ガサゴソッ
「んっ?」
何かが、手に触れた。つるつるした感触がある・・・。
「いい加減片付けないと・・・。」
美由の部屋は、見事に散乱していた。
グッ!!
「取りにくいっ!!」