「はい、みんな新しく来た智子ちゃんよ。仲良くしてあげてね?」


香穂子のクラスに転校生がやってきた。


名は智子。莉子のようにおとなしそうな子供だった。


「私、香穂子っていうの。よろしくね?」


放課後、香穂子とその取り巻きの少女たちは智子を囲んだ。


次のいじめのターゲットになりえないか吟味しようとしたのだ。


「・・・ねぇ。あなたたち怪談話に興味はない?」


智子の突然の言葉に香穂子たちは言葉を失った。


「な、いきなりなんなの?」


香穂子はいらっときた。


そして決めた。次のターゲットはこの子だ、と。


「知りたくないの?あの子がどうなったのか。」


「あの子・・・?」


智子の言っていることはよくわからなかったが、香穂子はあの子という言葉が気になった。