そんな心の音に気を止めながらも 私達は映画館に向かった。
映画館についてから私達はまず何を見るかを聞いた。
「何がみたい?」
靖くんは何より私を優先してくれる。
「え、私は何でもいいよ。靖くんは?」
私は特別見たい物がなかったから そう言ったけど。
「じゃあ、これは?」
靖くんが指さした物。
それは 恋愛モノだった。
気まずくならないかな・・・?
「いいよ。」
私は靖くんの言うことに賛成した。
だって 靖くん私に気使ってくれすぎだもん。
私だって返したい。


「・・・ぅ・・も、ダメっ」
「大丈夫?」


靖くんは心配そうに顔を覗きこんでくる。
え、今だめだよっ!
今 映画を見てる最中なんだけど私は感動して泣いてしまっている。
だから 見られたくない。
「大丈夫か・・・?」
そっと そう囁いて
靖くんは私の涙を指ですくう。

ドキッ

やだ もう そんな事しないでよ。
「柊が優しい心を持ってるから泣けるんだよな。」
そう言って優しい笑顔を向けてくれる靖くん。

ドキッ

やっぱり。

ダメ。
これじゃ私・・・

靖くんの事・・・






好き、みたい。