「…バカっ!

先生の…バカっ!」


堪えていた涙が一気に溢れた。



「なんで…っ!

なんで…そういうこと言うの!?」


ホントによーたくんは何も分かってない。


「教師として、なんてズルイよ!

私は…私は1人の女として先生のことが好きなのに…っ!」


こんなこと、よーたくんに怒鳴り散らしたって何の意味もないのは分かってる。

でも、止まらなかった。


「そんなこと…言われたら…っ…先生のこと…忘れられないじゃん…っ!」


「…奏、ごめんな」


申し訳なさそうな顔をするよーたくん。



「…なんでっ?!

なんで…謝るのっ!」


「かなで…」


そんな顔、しないでよ…

私が惨めになるだけじゃん…