イケメン拾いました。


いつもの帰り道

いつもと違ったのは……















「喉乾いた…」
公園の自販機に向かう

制服姿の1人の男子が
ベンチに座ってた

…イケメン

かなりタイプだったり



《ジャラジャラジャラ》

「ぅわっ」
小銭ばらまくっていう…

「大丈夫?」

ぅわっイケメンがっ



「あ、りがと」
物欲しそうにジュースみる

「…奢ろうか?
お礼」

話してみたかったから




ジュース2本持って
ベンチに座る





「なにしてんの?」

「ん?俺?
あ、そーだ
俺のこと飼ってくれない?」



……は?

「飼う……?」
「家ないんだよね」

は!?














「まさに家なき子?」

「で、どうしたの?」
親友、美波

「それがさあ……」














「可哀想に……
いくらでもうちにどうぞっ」

って泣きながらいうお母さん

「え、まじで?」
って一番驚いてるのは
あたしかもしんない












「は!?
飼うの!?」

「動物みたいに言うなっ」





「しかもうちの生徒
ついでに同い年」

「はあ!?
名前は!?」

名前………

「忘れ「みーらいー!!」

げ……



「あれ。
うちのペット」

「風間柘南じゃん!!」
「あ、それ」


有名?

「イケメンの貧乏くんしょ?
カッコイイから色んな女に貢がれるみたい」

まじか

「未来ー?
聞いてるー?」

って抱きついてくる


「ちょ!!馬鹿!!
離れてよ!!」





「しっかり懐かれてんじゃん」

うぐ……








「上原って風間と付き合ってんだ?」

「相崎…!」

あたしの、好きな人



「ちっがーーう!!」

「風間イケメンだし?
学校来てんの久々みたわ」


え、不登校?

「風間って学校来てないの?」
だから知らなかったのか

「…なに?」

拗ねた顔でこっちをみる


「柘南がいい…」
「ガキか
なんであたしが
名前で呼ばなきゃなんないの」


したら正面からまた抱きついてきた

「だーきつーくなー!!」


「未来、俺のご主人だから♪」




ご主人………?

クラスが静まる

「え、上原って
そんな趣味?」

「ご主人ってなんだよ、」


あー…
なんか変な誤解が……



「あんたは犬か!?猫か!?」

「どちらかというとうさぎかな?」


……なんか
突っ込む気失せるわ





「ほら、エサ」

飴をひとつ渡す

「食ったらクラス戻んなよ?」
「わん♪」

犬じゃんっ







「大変だねー」
ってけらけら笑う美波

「まじで笑い事じゃないから…」








机に伏せてうなだれる

「まあ、好かれてんだし
いいんじゃない?」

って他人事だと思って……



「主人だよ!?
飼い主だよ!?
ありえないって…
相崎にも勘違いされた…」


「そこ!!
静かにしなさい」

なんだよクソババ

なんてキレながら
無事午前終了








「未来ー♪♪」
でた。

「一緒にご飯食おっ♪」
っていう風間ん手には
具だくさんのお弁当、パン

「どしたの、それ」

って指差す


「クラスの子がくれたーっ」