「話したこともないのにすきなの!?」
「うん、だってかっこいいんだもん」
確かに、先月転校してきた"上月 夏輝"くんは、
無口で、クール?だ。
あまり人とは関わらず、仲良く話しているところもあまりみたことはない。
でも、顔はすごくカッコイイ。
背だって高いし、頭だっていいみたいだし、スポーツもできる。
話したことがないから、性格はどうだか知んないけど、
女の子にモテル要素を多く持っている子だ。
上月君に憧れている女子は、智明だけではないと思う。
でも、あたしは何を考えているのかわからない上月君が少し苦手だ。
あたしの存在を無視するかのようにはない続けていた
智明とみあかの話がやっと終わったようだ。
「鏡花は、好きな人いないの?」
「いないよ」
「へぇ、そんなので楽しい?」
みあかにそう聞かれた。
楽しい?当たり前じゃない。
別に好きな人なんていなくたって、友達がいれば楽しいし、楽しくないなんて思ったことほとんどないよ。
「楽しいよ」