不思議に思ったけど、あたしは言われたように目を閉じた。


「もう良いよ」


目を開くと、あたしの指には指輪が光っていた。

青い石がついたシルバー色のピンキーリング。




「え!?」



「プレゼント、鏡花にはいろいろお世話になったし。
安物だけど」



「くれるの?」


「そうだよ。
決まってんじゃん」



「ありがとう」



もうだめだ。
泣かないでおこうと思ったのにこんなの耐えられるわけない。


あたしの目からは涙かあふれた。