「ただいま」 「もうっ鏡花遅い! すぐに行くよ」 お姉ちゃんはすごい勢いであたしを連れ出した。 「しゅん、来たよっっ」 「おおっ! 待ってたよ」 春輔君に迎えられて部屋に入った。 「夏輝君は?」 「計画どおり、おつかいに出てもらったよ!」 大人なはずのお姉ちゃんと春輔君なのに、ふたりはまるでイタズラッコのような顔をしている。 「帰ってきたと同時にクラッカーね!」 「オッケー」