さぁーっと、秋の風が吹く。 放課後のベランダで、あたしは誰もいない運動場を見つめていた。 「できたら、しあさっての上月君の誕生日かなー!?」 3日後… そういえば、その日は夏輝と春輔君の家で誕生日パーティーを お姉ちゃんと4人でする予定だ。 なんだか、すごく複雑。 「そっか、がんばれ」 そう言うのが精一杯だった。 「うん、がんばる ありがとう」 智明のまぶしすぎる笑顔に目を細めた。