「おはよう」

楽しかった遊園地も、もうおとといの出来事となった。

「おはよう鏡花」


夏樹があたしに挨拶したことによって、教室は騒がしくなった。


「上月がしゃべった!!」

「しかも、鏡花の事呼び捨てにした!」

「なんでなんで?」



質問の嵐だ。

まぁ、今まで全然しゃべらなかった人がいきなり挨拶したら、
誰でもこんな反応を示すだろう。


あたしの横で、夏輝は苦笑いしている。



「ねぇ、上月
どうして鏡花に挨拶したの?」


いままで、なつきに話しかけなかったみんなも、
なつきに話し掛けまくってる。


そして、夏樹は困っている。


なんだか、笑える。