「はは、そうだな。
でもパパは心配なんだよ」
「あなたは心配なんじゃなくて本当にさびしいだけでしょう」
お母さんとお父さんはそんな話を続けていたけど、
あたしはそんなことよりご飯のほうが興味があったから
何も言わないで黙々とご飯を食べた。
おいしいご飯を堪能したら、すぐに自分の部屋にこもった。
親にまで恋愛のことを言われるのは、ちょっと…いや、かなり
嫌だ。
「ただいま~」
「おかえり水月~」
午後9時36分
お姉ちゃんが帰宅。
お姉ちゃんも恋してるんだなぁ。
「鏡花はいるよ~」
「えっ、うん」
なぜかお姉ちゃんがあたしの部屋に入ってきた。