「親族・・・?」

「そーです。貴方の親族なんですよ彼」


隣の男の人を見てみると、なんとなくそんな気もしてきた。
「名前は?」と聞く前に先生がわたしについて語り出したので聞けなくなってしまう


目が覚めてこの状態の展開の速さに酷い疲労感と混乱がわたしを揺さ振る。


「記憶喪失って分かりますかね」


淡々とプログラムされた言葉を喋っているような先生と無口のまま隣に腰掛ける知らない男の人。