「おかえり~。」


明るいママの声にちょっぴり罪悪感。



それでもここは開き直る。




 「ママ~お兄ちゃんたちは??」


知ってるのに知らないふりで…


親不孝な娘は、上手な嘘と演技を覚えたみたい。





 「まだだけど… もうすぐ帰ってくるんじゃない?? 夕飯の支度手伝って。」


 
 「は~い。」



バレテない事にホッと一息。



心の中で「ごめんね。」って繰り返しながら、鉄兄の帰りを待ったんだ。