「……………」


お兄ちゃんと二人でリビングでご飯を食べる。


お父さんは菜々香のダンボールを運んでる。
菜々香とお母さんは、二人でアルバムを見ながら、なにか話してたら。


「乃々香、」


「ん?」


「なんで受けやんかったん?」


「え?」


「S学園。」


「…………あれ、熱があって…しんどかってん。」


「嘘やろ、」


「…え?」


「お前がしんどいとか風邪だけで受けやんわけない。お前は負けず嫌いやし、努力してきてるから…熱ぐらいで諦めるわけがない。」


「…ほんまに…しんどかってん…それに…落ちるって…思ったら怖くなって……」


「嘘つくな。」


「嘘じゃない!」


「嘘や。」


そう言うお兄ちゃんの目は真剣で…嘘をつけんかった。